糸魚川おまんた祭りとは

糸魚川おまんた祭りは、新潟県糸魚川市に夏の訪れを告げる風物詩として、毎年夏季に開催されている市⺠祭りです。『おまんた』とは糸魚川弁で『あなたたち』を意味し、おまんた(あなたたち)の誰もが主役!!大人も子どもも、町に住む人も、山に住む人も、海辺に住む人も、みんなみんな一緒になって踊りの輪(和)を繋いで、絆を深める市⺠総参加の夏祭りです。

第40回開催(平成27年)の様子

第40回開催(平成27年)の様子

歴史

ユネスコ世界ジオパークに認定されるほど、複雑な地形の上にある糸魚川市。高い山々や深い谷、急峻な河川などで分断された当時の市内においては、地域間交流も乏しく、度重なる災害などもあいまって、閉塞感・停滞感が漂っていました。そんななかで市⺠が協働して一つになれる場が必要であるとする、奴奈川⻘年会議所(現糸魚川⻘年会議所)の声がきっかけとなって、1975年(昭和50年)に糸魚川おまんた祭りは立ち上げられました。

奴奈川⻘年会議所メンバー及び設立趣意書

おまんた祭りのテーマソング、陽気な音頭と軽快なリズムの『糸魚川おまんた囃子』は、国⺠的演歌歌手、三波春夫さんが唄っています。第1回目と第2回目のおまんた祭りに当市を来訪されて、会場ではその明るく艶やかな唄声で、わたしたち糸魚川市⺠の心を魅了したくさんの元気を与えると同時に郷土を愛する大切さをおしえてくださいました。そして今では、おまんた囃子保存会も発足するくらい浸透し、『糸魚川おまんた囃子』は、私たち糸魚川市⺠のなくてはならないSoulソングとなっています。

第1回開催(昭和50年)の様子

見どころ

祭りの日には、祭り色に装飾された糸魚川駅北口広場・ロの字商店街を中心に、朝から各地区の山車太鼓や子ども神輿が市内を巡行し、縁日広場には60店舗を超える屋台が立ち並びます。お祭り広場では、金管バンドやダンスなど地元関係者を中心とした心あたたまる各種ステージ発表に加えて、近年では有名アーティストも招聘し、迫力あるパフォーマンスをご披露頂いています。そして、宵の頃から、糸魚川市の観光キャンペーンガール、ヒスイレディを乗せた舟みこし、龍神丸が若人の手に引かれ市内・ロの字商店街をぐるっと一周航行します。さらに、祭りムードも高まった頃に、メーンイベントである『大市⺠流し』において市内各地区、各企業・団体など3,000人の踊り手が一堂に会して糸魚川の輪を繋ぎます。
(※上記:令和4年現在の祭りの日の進行状況)

昭和期の糸魚川おまんた祭り各イベントの様子

祭の日には・・・踊りながらこんな会話があちこちから聞こえてきます。

今年もおまんの元気な顔みられてよかったわ!! 今年も地域一体となって元気で頑張ろまいか!! 一年中風邪ひかんとまめでおってくんないや!!

平成初期の糸魚川おまんた祭り大市⺠流しの様子

実行委員会の思い

そんな人と人との交流、心と心のふれあいの場である糸魚川おまんた祭り。一年に一度、糸魚川がひとつになる日。一年で一番、糸魚川が明るくにぎわう日。時代の変遷、少子高齢化や人口減少とともに、年々運営することも難しくなってきていますが、糸魚川をあまねく繋ぐ架け橋として、おまんた祭りを後世に繋げ、いつまでも、のこしていきたいと考えています。

そんな糸魚川おまんた祭りに・・・

おまんた、祭りの日には帰らさっしゃれよ〜

【三波春夫氏作詞作曲:糸魚川おまんた囃子歌詞より引用】

令和3年度一般募集イラスト